シンポジウム:神経科学の「実力」と「衝撃力」―脳科学神話の検討 2010年2月20日(土)
シンポジウム:神経科学の「実力」と「衝撃力」―脳科学神話の検討
□日時:2010年2月20日(土)
□会場:東京大学駒場Ⅰキャンパス(京王井の頭線駒場東大前駅・東大口)
16号館1階119/129号室
□講演者(講演順、敬称略):信原幸弘(東京大学)、石原孝二(東京大学)、川畑秀明(慶応大学)、永澤哲(京都文教大学)、本田学(国立精神・神経センター神経研究所)
□オーガナイザー:廣野喜幸(東京大学)
□趣旨:脳神経倫理学には2つの側面がある。神経科学に関する研究の善悪・是非を考察する「神経科学の倫理学」と、道徳判断の神経的基盤を解明する「倫理学の神経学」がそれである。道徳判断が神経科学的に説明できた際には、これまでの倫理学は変容を迫られるのか、あるいはたいした衝撃はないのだろうか。神経科学の進展によって変容を迫られるかもしれない学問領域は倫理学だけではない。美的判断に関与する神経美学、神秘体験や神の存在の科学的説明を与えるかもしれない神経神学など、神経科学はいま諸学問に大きな影響を与える可能性を多分に秘めた段階にある。一方、科学的根拠の不明な「脳神経科学」言説が教育現場に導入されるなど、不当に強い影響力を与えているように見受けられる。今回のシンポジウムでは、神経科学が諸学問や現場に実のところ与える影響はどのようなものかについて検討を加えることを試みたい。総合討議では、フロアの参加者も交えながら議論を展開していく。
プログラム
(受付開始:13:15)
13:30-13:45 イントロダクション
廣野喜幸(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
13:45-14:20 脳科学と脳ブーム
信原幸弘(東京大学大学院総合文化研究科教授)
14:20-14:55 社会性の脳科学と社会
石原孝二(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
(14:55-15:10 休憩)
15:10-15:45 美は脳科学で理解できるか?:神経美学の可能性
川畑秀明(慶応大学文学部准教授)
15:45-16:20 Sitting on the Genesー21世紀の瞑想の脳科学ー
永澤哲(京都文教大学人間学部准教授)
16:20-16:55 主観と客観を結ぶ新しい神経科学を支える活性
本田学(国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第七部部長)
(16:55-17:10 休憩)
17:10-17:40 総合討議
□参加費:無料
□参加お申し込み方法:会場準備の都合上、参加される方は、下記お申し込み先までお申し込みください。当日会場での参加お申し込みについては、空席がある限り受け付けます。
□お問い合わせ・参加お申し込み先:
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
東京大学大学院総合文化研究科・科学史科学哲学研究室
廣野喜幸
chiro<アットマーク>mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
※<アットマーク>を@(半角)に変換してください。
(下記の参加お申し込みフォームを利用して上記のメールアドレス宛にお申し込みください。)
参加お申し込みフォーム:
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( )シンポジウム「神経科学の「実力」と「衝撃力」―脳科学神話の検討」に参加します。
※収集した個人情報は本シンポジウムの実施に関わる業務にのみ利用します。
□主催:平成20~22年度科学研究費補助金・基盤研究B「脳神経倫理学の理論的基礎の構築」プロジェクト、研究代表:廣野 喜幸、課題番号:20320001
http://hps.c.u-tokyo.ac.jp/a_theoretical_foundation_of_neuroethics/index.php