講義題目: ポスト現象学とテクノロジーの哲学 授業の目標・概要: 本講義では、テクノロジーの現象学に関する演習形式の授業を行います。欧文テキストの会読と発表、学生相互のディスカッションを通して、現象学とテクノロジーの哲学の最新の動向を知るとともに、このテーマについて深く考察する力の獲得を目指します。 授業のキーワード: 現象学、技術哲学、科学技術社会論、デザイン、ポストモダン 授業計画: 本講義では、現象学者の Don Ihde が提唱する「ポスト現象学」と、その立場を継承したテクノロジーの哲学を展開しているオランダのトゥウェンテ大学の Peter-Paul Verbeek の「テクノロジーの道徳化」を取り上げます。ポスト現象学とは、グローバルな文化とテクノロジーの関係についての現象学を経由した哲学的考察です。Verbeekは、Ihdeの観点を引き継ぎながら、人間とテクノロジーのインタラクションを取り巻く道徳的なジレンマについて考察した新著を発表しました。彼らの以下の著作を会読しながら、現代におけるテクノロジーの問題について考察していきます。 Don Ihde (1993) Postphenomenology. Northwestern University press. Peter-Paul Verbeek (2011) Moralizing Technology: Understading and Designing the Morality of Things. The University of Chicago Press. この2冊の両方を会読し、ディスカッションします。 授業の方法: 演習形式の授業をします。基本的な学生の発表とディスカッションで進み、教師の側からの一方的な講義はしません。当番で発表の担当をしてもらい、文献のレジュメを作ってきてもらいます。ほかの人も各人が文献を読んできてもらい、ディスカッションの時間を十分にとります。 成績評価方法: 成績評価は、発表と期末レポート提出を必須とします。発表30%、ディスカッションへの参加20%、期末レポート50%。 教科書: Don Ihde (1993) Postphenomenology. Northwestern University press. Peter-Paul Verbeek (2011) Moralizing Technology: Understading and Designing the Morality of Things. The University of Chicago Press. 参考書: 履修上の注意: 関連ホームページ: http://tetsuyakono.typepad.jp/ |