東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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大学院生の方へ

講義名 科学史Ⅲ
年度 2013
区分 冬学期:通常講義
時間 木曜4限
担当 岡本拓司
教室 14号館308室
詳細

講義題目: 
科学とは何か

授業の目標・概要:  
 科学とは学問の一種である。
 この学問は17世紀のヨーロッパにおいてニュートン力学として一応の完成をみて、理論的な中核を備えるに至った。ニュートン力学のように、理論・実験が理想的に論証・説得・探求の方途として機能する分野は多くはないが、他分野でもこの学問領域のような形態を目指す運動は、ニュートン力学の誕生以降、19世紀半ばまで続いた(啓蒙主義の時代)。
 19世紀末には、しかし、あらゆる学問分野がニュートン力学のような展開を遂げうるわけではないことも理解されるに至った。さらに、相対性理論・量子力学の誕生により、ニュートン力学が原理論としての特権的な地位を失うと同時に、科学の方法的中核としての物理学、或いは科学全体に対する了解も変化した。この変化の30年後に至って、ようやくそれを受けた科学論としてパラダイム論が現れる。
 本講では、夏学期の科学技術思想IIとともに、以上のような問題を考察するが、冬学期は特に、時系列的な整理を行う。冬学期のみ独立して履修しても問題がないよう配慮する。

授業のキーワード:  
[日本語用]
科学、科学論、実験、技術

[外国語用]
Science, Science Studies, Experiment, Technology

授業計画:  
科学と学問の変遷:3-4回
学問において用いられる方法とその変遷:3-4回
啓蒙主義および学問の模範としての科学:3-4回
学問の方法としての実験の変遷:3-4回
参加者による発表:3-4回

授業の方法:  
前半は、参加者の知識や関心をみながら、岡本が講義を行う。後半から徐々に参加者の発表を取り入れていく。参加者は自分が何を発表するかを検討しておくこと。

成績評価方法:  
講義中の発表、レポート1-2回によって行う。

教科書: 
特にない。

参考書: 
時間中に紹介する。

履修上の注意: 
積極的に発言し、発表すること。

関連ホームページ:


その他: