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講義題目: 初期近代における生理学・医学・生物学史
授業の目標・概要: 初期近代における生理学・医学・生物学史について、古典的研究から最新の研究までサーベイをする
授業のキーワード: [日本語用] 初期近代、生理学史、医学史、生物学史、ウィリアム・ハーヴィ、ルネ・デカルト、フランシス・グリッソン、リチャード・ローワー、ジョン・メーヨー、トマス・ウイリス、血液循環、精気、内在熱
[外国語用] History of Physiology, biology, medicine, William Harvey, Rene Descartes, Francis Glisson, Thomas Willis, Richart Lower, John Mayor,circulation of blood, spirit, innate heat
授業計画: ほぼ次のような形で先行研究を紹介し、分析していきます。 1)フランシス・ベーコンによる生命 2)フランシス・ベーコンの精気概念 3)ウィリアム・ハーヴィーの血液循環説 4)ウィリアム・ハーヴィーの動物発生論 5)デカルトの『人間論』と『人体の構成』 6)ハーヴィとデカルト:機械論的人間観の射程 7)オクスフォードの生理学者たち:リチャード・ローワー 8)オクスフォードの生理学者たち:ジョン・メーヨー 9)オクスフォードの生理学者たち:トマス・ウィリス 10)オランダの機械論的生理学者たち:本間栄男氏の博士論文 11)顕微鏡による生物の観察 12)真空ポンプによる実験研究の新展開 13)医化学派の醗酵概念と生命の熱 14)被刺激性の概念の展開 15)2010年以後のハーヴィ研究展望
授業の方法: 発表と討論
成績評価方法: 発表と授業への参加度を総合的に判断する
教科書: 中村禎里『近代生物学史論集』みすず書房、2004 Robert G. Frank, Harvey and the Oxford Physiologists, Berkeley: University of California Press, 1980. Roger French, William Harvey's Natural Philosophy, Cambridge, 1994. Walter Pagel, New Light on William Harvey, Basel, New York: Karger, 1975.
参考書: 中村禎里『血液循環の発見 : ウィリアム・ハーヴィの生涯』岩波新書、1977 月沢美代子「W・ハーヴィのアナトミアと方法」『日本医史学雑誌』47(1)(2001): 33-81 Jerome Bylebyl, William Harvey and his Age: The Professional and Social Context of the Discovery of Circulation, Baltimore: Johns Hopkins, 1979. G. Whitteridge, William Harvey and the circulation of the blood, London: Macdonald, 1971. Geoffrey Keynes, The Life of William Harvey, Oxford, 1966.
履修上の注意: 教科書、参考書としてあげたものの他、関連する文献表は授業の際に配布します。 外部の方であっても関心がある方の積極的な参加を歓迎します。
関連ホームページ: http://members.jcom.home.ne.jp/hide.yoshimoto/bio.html
その他: この分野を専門とするゲスト講師に来てもらうことを考えています。 討論によって、明らかになっていること、残されている課題、ありえる将来の研究手法について、追求したいと思います。 |