東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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大学院生の方へ

講義名 科学技術思想Ⅱ
年度 2013
区分 夏学期:通常講義
時間 月曜3限
担当 岡本 拓司
教室 12-1233
詳細

講義題目:

科学とは何か


授業の目標・概要:    

 科学とは学問の一種である。
 学問には科学以外にもいくつかの種類があり、それぞれによって説得・論証の様式が異なる。学問は社会から完全に切り離されてはおらず(切り離されていると再生産が行えない)、従って説得・論証の方法も社会一般において受け入れられないものが用いられることはない。むしろ、社会一般で説得・論証の方法として用いられるものが学問においても利用されるのであり、学問が独自に説得・論証の方法を生み出すことはない(ただし、精緻化・体系化は行う)。
 では科学において特徴的な説得・論証の様式とは何か。それのみが他の学問と科学を分ける様式を一つ挙げよと言われれば、実験をおいて他はない。実験を方法の中心とすることが科学の特徴であり、実験の対象となりうるものが科学の対象である。実験という方法には制限があるが、それはそのまま科学という学問が抱える限界を構成している。
 本講では、冬学期の科学史IIIとともに、以上のような問題を考察するが、夏学期は特に、理論的な検討を行う。


授業のキーワード:   

[日本語用]
科学、科学論、実験、技術

[外国語用]
Science, Science Studies, Experiment, Technology

 
授業計画:     

科学と学問:3-4回
学問において用いられる方法:3-4回
学問の模範としての科学:3-4回
学問の方法としての実験:3-4回
参加者による発表:3-4回

授業の方法:     

前半は、参加者の知識や関心をみながら、岡本が講義を行う。後半から徐々に参加者の発表を取り入れていく。参加者は自分が何を発表するかを検討しておくこと。

成績評価方法:    

講義中の発表、レポート1-2回によって行う。

教科書:    

特にない。

参考書:    

時間中に紹介する。

履修上の注意:    

積極的に発言し、発表すること。

関連ホームページ: