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講義題目: 近代における生理学・医学・生物学史 授業の目標・概要: ヨーロッパ近代における生理学・医学・生物学史について、カンギレムやジャック・ロジェ、パーゲル等古典的研究から最新の研究までをサーベイをする。できるだけ広くかつ深く、生命の学の基本概念・思想の歴史的形成過程を捉えたいと思います。
授業のキーワード: [日本語用] 生理学史、医学史、生物学史、ウィリアム・ハーヴィ、ルネ・デカルト、フランシス・グリッソン、リチャード・ローワー、ジョン・メーヨー、トマス・ウイリス、ブールハーヴェ、ハラー、血液循環、精気、内在熱、心臓運動論、被刺激性、線維説、細胞説 [外国語用] History of Physiology, biology, medicine, William Harvey, Rene Descartes, Francis Glisson, Thomas Willis, Richart Lower, John Mayor,circulation of blood, spirit, innate heat, cell theory, fibre body, irritability, 授業計画: ほぼ次のような形で先行研究を咀嚼し、分析していきます。
18世紀初頭(ブールハーヴェーとハラー);フランシス・ベーコンによる生命と精気;ウィリアム・ハーヴィーの血液循環論と動物発生論;デカルトの『人間論』と『人体の構成』;オクスフォードの生理学者たち(リチャード・ローワー、ジョン・メーヨー、トマス・ウィリス)、顕微鏡による生物の観察(レーウェンフックとマルピーギ);筋肉運動論、被刺激性;線維説から細胞説へ;生気説
授業の方法: 発表と討論 成績評価方法: 発表と授業への参加度を総合的に判断する 教科書: ジョルジュ・カンギレム『反射概念の形成―デカルト的生理学の淵源』金森修訳、 叢書ウニベルシタス、法政大学出版局、1988 Jacques Roger, The life sciences in eighteenth-century French thought, Stanford University Press, 1997
Walter Pagel, New Light on William Harvey, Basel, New York: Karger, 1975.
参考書: T.S. ホール『生命と物質:生理学思想の歴史』上下2巻、長野敬訳、平凡社、1990 Matthew Landers and Brian Munos (eds), Anatomy and the Organization of Knowledge, 1500-1850 London: Pickering and Chatto, 2012 Justin E. H. Smith (ed.), The Problem of Animal Generation in Early Modern Philosophy, Cambridge: Cambridge University Press, 2006 履修上の注意: 教科書、参考書としてあげたものの他、関連する文献表は授業の際に配布します。
外部の方であっても関心がある方の積極的な参加を歓迎します。
関連ホームページ: http://members.jcom.home.ne.jp/hide.yoshimoto/bio.html その他: この分野を専門とするゲスト講師に来てもらうことを考えています。
討論によって、明らかになっていること、残されている課題、ありえる将来の研究手法について、追求したいと思います。 |