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講義題目: アカデミーの歴史と科学研究の地理性:18世紀フランス地方アカデミー史を中心に
授業の目標・概要: 科学史における18世紀は欧州各地で数百を超えるアカデミー(academies)や協会(societies)が出現し、そこで科学の研究が花開いた時代として知られる。この授業では主にフランスを中心に「科学アカデミーとは何であったのか」を把握することを通じて、科学研究における地理性や権力性、とりわけ中央と地方の問題について検討する。特に今回は地方アカデミーに関する一次資料、二次資料を教材として、地方アカデミーの実態について考察する作業が主となるだろう。
授業のキーワード: [日本語用] 科学アカデミー、地方アカデミー、中央と地方、科学と権力、科学の制度化 [外国語用] Academy of science, Provincial academy, Center and province, Science and power, Institutionalization of
授業計画: 講義と演習を行う。演習では、あらかじめ配布される教材(主に仏語・英語)について、参加学生による発表と全員参加でのディスカッションを行う。参加者は読解可能な教材を適宜選んで発表することと、授業後に担当文献についての議論から得たことをレポートとしてまとめることが課題となる。
授業の方法: 講義および演習
成績評価方法: 演習での発表(70%)と最終レポート(30%)
教科書: Daniel Roche, Le siècle des lumières en province. Académies et académiciens provinciaux, 1680-1789, Paris:EHESS, 1978, tome I(主に第一部を対象とする)
他、プリントにて資料配付(日本語、仏語、英語)
参考書: 隠岐さや香『科学アカデミーと「有用な科学」:フォントネルの夢からコンドルセのユートピアへ』名古屋大学出版会、2011年。 マイケル・ハンター『イギリス科学革命』大野誠訳、南窓社、1998年(特に第二章、第三章) デイヴィッド・リヴィングストン『科学の地理学 場所が問題になるとき』梶雅則・山田俊弘訳、法政大学出版局、2014年(特に第一章)
履修上の注意: 主たる教材はフランス語であるので、一定度の仏語読解能力を有することが望ましいが、困難な者には英語の文献も用意する。
関連ホームページ http://home.hiroshima-u.ac.jp/soki/
その他:
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