講義名 | 理科教育II |
年度 | 2000 |
区分 | 冬学期:通常講義 |
担当 | 下坂教官 |
教室 | 1103 |
詳細 | 科学用語を様々な角度から検討することによって、科学を見直してみるという試みを行いたい。こうした試みを通して理科教育のありかたを考えるというのが、この授業の目的である。例えば、科学用語には、エポニミー(冠名詞句)が多いが、それはなぜなのだろうか。科学教育においてどう扱ったらいいのかといった問題を取り上げる。さらに、元素名、単位名、学名などについても歴史的に検討する。面倒な元素名も、元素の発見史をみていくと、興味深い話が多いからである。一方、日本の科学は、欧米の進んだ科学を受容してきたが、『蘭学事始』でよく知られているように、翻訳作業が大きな役割を果たしてきた。その際に、多くの翻訳語が作られ、日本語の科学用語のお陰で、日本の科学は発展してきたといわれるが、今日では、翻訳語は作られず、カタカナ語の氾濫が科学用語をわかりにくくしている。こうした問題についても考えてみたい。 |