東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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3,4年生の方へ

講義名 科学哲学特論 IV
年度 2008
区分 冬学期:通常講義
担当 河野 哲也
教室 14-308
詳細

近年、生命倫理、看護医療倫理、ケア倫理、福祉・教育の問題をあつかう倫理、脳神経倫理、さらには政治哲学(たとえば、ベンハビブ、イグナティエフ)などの分野において、従来の原則中心の倫理学(義務論、功利主義など)に対する批判の声があがっている。原則論はかえって倫理的判断や行為を阻害してしまうというのである。

本講義では、これらの科学倫理学的な分野において、Jonathan Dancyが提起する「原則なき倫理学」あるいは「倫理的個別主義」の立場が有効であるかどうかを検討することにしたい。以下のテキストを、当番を決めて会読し、ディスカッションを行う。

Jonathan Dancy Ethics without principles Oxford: 2004.

平常点(発表と出席)と期末レポートにより判断する。