東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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3,4年生の方へ

講義名 科学史演習IV
年度 2010
区分 冬学期:通常講義
担当 岡本 拓司
詳細

講義題目:     科学史資料としての新聞・雑誌の利用法(2)

授業の目標・概要:
    科学史IIに続き、雑誌・新聞等の定期刊行物を科学史の資料として用いる方法について検討する。今学期は、実際に雑誌・新聞を読み進めながら、研究に必要なひとまとまりの情報を得る試みに重点を置きたい。科学史IIを履修していない者でも参加できる。
科学者の論文が発表されるのは学術誌であるため、科学史で雑誌が資料として用いられるのは当然であるが、専門の学術誌以外にも多くの科学関連の雑誌が存在し、また専門誌でも学術論文以外の情報は数多く掲載されている。雑誌以外にも、新聞などの定期刊行物にも科学史で用いることのできる情報が掲載されている。研究に日記・書簡・草稿などの資料が利用できる場合でも、定期刊行物を用いなければならないことは多い。本講では、主として戦前期の日本の定期刊行物を取り上げて、科学史における利用法を検討したい。

授業のキーワード:     新聞、雑誌、科学、技術、検閲

授業計画:
   - 導入と概要・目的の説明 1-2回
      - 雑誌・新聞の利用法の実例 1-2回
      - 実際に雑誌を利用して研究を行ってみる(分野別)
        ・ 数学・物理学1-2回
    ・ 化学1-2回
    ・ 医学・生物学1-2回
    ・  一般誌・新聞1-2回
   - 参加者による発表(2-3回)

授業の方法:
 具体的な利用例の解説などについては講義を行い、その後は実際に雑誌・新聞を資料として使うことを試みる。材料として用いる雑誌・新聞は最初は岡本が準備するが、参加者が興味に応じて収集し、発表することを歓迎する。

成績評価方法:     平常点(場合によってはレポートを課す)

教科書:     特に指定しない。
参考書:     学期中に紹介する。

履修上の注意:     自発的に関心のある資料に関して調査をすること。