東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
ホーム > 3,4年生の方へ:カリキュラム > 2012年度 > 科学哲学特論Ⅵ

3,4年生の方へ

講義名 科学哲学特論Ⅵ
年度 2012
区分 夏学期:通常講義
担当 森田 邦久
詳細

講義題目:     


授業の目標・概要:     
量子力学の哲学について講義する.量子力学の発展史に沿いながら,量子力学に関する哲学的議論を概観する.とくにアインシュタインによる思考実験を用いた量子力学批判を中心に,それにたいするボーアたちの回答の妥当性,また,思考実験の解釈,その新しい展開などについて講義する.また,主要な量子力学の解釈理論,すなわち多世界解釈や軌跡解釈(ド・ブロイ―ボーム力学)の概要やその問題点についても講義する.時間があれば,時間対称化された量子力学の解釈の最近の発展についても触れる.量子力学の哲学に関するミニマムを修得することを目標とする.

授業のキーワード:     
量子力学の哲学、思考実験、不確定性関係、量子仮説、光電効果、プランク、アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルグ、シュレーディンガー、シュレーディンガーの猫、EPRの思考実験、二重スリット、粒子と波の二重性、アインシュタインの光子箱、マッハ-ツェンダー干渉計、NO-GO定理、ベルの定理、コッヘンースペッカーの定理、多世界解釈、軌跡解釈、ド・ブロイ―ボーム力学、時間対称化された量子力学

授業計画:     
1.古典力学の危機 2.プランクの量子仮説 3.前期量子論 4.波動力学および行列力学の完成 5.不確定性関係の登場 6.可動式スリットの思考実験 7.アインシュタインの光子箱 8.EPR思考実験1 9.EPR思考実験2 10.アインシュタインの光子箱再論 11.状態ベクトルの収縮とシュレーディンガーの猫 12.多世界解釈 13.軌跡解釈 14.時間対称化された量子力学 15.まとめ

授業の方法:     
講義による

成績評価方法:     
課題レポートによる

教科書:     


参考書:     
森田邦久『量子力学の哲学』(講談社現代新書)

履修上の注意:     


関連ホームページ: