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3,4年生の方へ

講義名 科学技術史概論
年度 2016
区分 夏学期:通常講義
担当 岡本 拓司
教室 11-1105
詳細

 講義題目:  

西洋を中心とした科学史の通史。主として物理科学の歴史を扱う。
 
授業の目標・概要:   
 現代にも受け継がれる科学の特性を構成する要因を、その歴史的展開の中に探すことを目的とする。科学の歴史における最大の転換点は17世紀末の力学の完成であるが、この現象を構成する歴史的な諸要素を明らかにしたい。その上で、この現象がヨーロッパで生じた理由(他地域との比較)、力学で生じた理由(他の分野との比較)、17世紀末に生じた理由(時代背景)などを探っていきたい。さらに、力学以外の分野に科学的方法に基づく知識獲得の方法が浸透していくときに何が起こったかを、力学との比較においてあきらかにしていくこととしたい。また、力学の誕生以降の科学が次第にその内容を充実させ、また西洋以外の地域にも受け入れられている過程についても論ずる。参加者の関心に応じて、物理科学以外の領域の歴史についても触れる。
 博物館での資料見学なども、状況に応じて行う。
 
授業のキーワード:   
[日本語用]
力学、実験、数学、天文学、学問、宗教
 
[外国語用]
 
 
授業計画:   
1回目:序論。講義の進め方に関する相談。
科学とは何か、他の知識とどう異なるか:1~2回
科学が誕生した過程(力学を例に):2~3回
力学の誕生に至るまでの歴史(西洋の天文と運動の学の歴史):3~4回
力学の誕生以降の科学の歴史:2~3回
科学と社会:2~3回
科学が世界に広まっていく過程:2~3回
 
授業の方法:   
講義を中心とするが、様子をみて博物館見学や資料整理の実習、参加者同士の議論などを取り入れる事も検討したい。参加者には積極的な議論への参加を要望する。
 
成績評価方法:   
学期末レポート(70%)と学期中の小レポート(1度か2度程度)(30%)による。
 
教科書:  
 
 
参考書:  
トーマス・クーン『科学革命の構造』、みすず書房、1971年。岡本拓司『科学と社会:戦前期日本における国家・学問・戦争の諸相』、サイエンス社、2014年。
 
履修上の注意:  
歴史と自然科学の両方にまたがる内容となるため、不明な事項などがでてきた場合には遠慮せずに質問すること。参考書などを紹介する。
 
関連ホームページ:
 
 
その他: