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3,4年生の方へ

講義名 応用倫理学特論III
年度 2017
区分 夏学期:通常講義
担当 吉良 貴之
教室 8-206
詳細

 講義題目:  

〈法と科学技術〉の現代的問題
 
授業の目標・概要:   
科学技術に関する法政策や裁判例を素材として取り上げ、科学技術と社会の関係を特に法的・政治的側面から捉えることを目指す。法的思考と科学的思考の特徴を比較しながら学ぶことにより、科学者・技術者と法律家・政策担当者とのあいだで起こりがちなコミュニケーション・ギャップの原因を探り、望ましい相互関係のあり方や、そのために必要な法制度設計などを考えていく。また、授業全体として先端科学技術問題を通じた「法哲学」入門になるようにも構成する。
 
授業のキーワード:   
[日本語用]
科学技術と法, 技術倫理, 研究倫理, 世代間正義, 世界正義(global justice), 法哲学, 法政策学, 法的思考, リスク管理, 科学的不確実性
 
[外国語用]
 
 
授業計画:   
(1-3)比較法思想的トピックをいくつか取り上げ、法的思考の基本的なあり方を理解する。(4-7)科学技術の先端的な問題が争点になった訴訟を取り上げ、判例分析などを通じて法的思考と科学的思考の共通点や相違点を理解する。(8-11)科学技術の規律(regulation)に関わる法政策のあり方について、研究倫理・技術倫理、生殖技術と生命倫理、環境倫理と世界正義・世代間正義、といった原理的な観点から理解を深める。(12-13)各国の科学技術法政策を取り上げ、科学者・技術者と法律家・政治家・政策担当者の望ましい協働のあり方を探る。
 
授業の方法:   
基本的に講義によって進めるが、受講者の参加状況により、ディスカッション時間を適宜設けるようにする。無理に発言する必要はないが、社会問題について原理的に議論する楽しみを味わってほしいと思う。
 
成績評価方法:   
期末レポートによって評価する(詳細は授業中に指示する)。積極的に授業参加した者については一定の範囲で加点を行う。
 
教科書:  
特定の教科書は指定しない。毎回、資料配布またはスライド上映を行う。
 
参考書:  
1)シーラ・ジャサノフ(渡辺千原・吉良貴之監訳)『法廷に立つ科学』(勁草書房、2015年)
2)JST-RISTEX研究プロジェクト『法と科学のハンドブック』(2012年)
http://www.law-science.org/top.html(PDF配布)
ほか、授業中に適宜紹介する。
 
履修上の注意:  
担当者は「法哲学」を専門とし、講義でも法的・哲学的問題を多く扱うが、法学・政治学、哲学などの知識は特に前提としない。初学者にも配慮した構成とする。
 
関連ホームページ:
http://jj57010.web.fc2.com/
 
その他:
担当者のホームページには講義関連情報を適宜アップデートするので、毎週チェックし、予習・復習課題等に十分に取り組むこと。質問等は講義中、その前後、またはメールやSNSで受け付ける。