科学と競争夏学期に引き続いて自然科学がもつ知的競争としての側面を検討するが、冬学期のみの履修も可能である。冬学期は、非西洋圏の人々が西洋で生まれた自然科学を享受していく過程で、この知的体系の競争的性格がどのような効果・作用を持ってきたのかを吟味する。自然科学が普遍的であるのは、科学主義的にいえば科学が真理を明らかにする術であるからであるが、科学そのものも特殊な文化的歴史的な産物であると考える立場から見れば、科学にはそれが生まれた文明圏の外にいる人々の心を奪う特質があったからであると考えることも可能である。そのような特質の一つとして、自然科学の競争的性格を取り上げることとしたい。
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