東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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大学院生の方へ

講義名 科学史III
年度 2009
区分 夏学期:通常講義
時間 水曜3限
担当 岡本 拓司
詳細

近代日本の科学技術:同時代の他地域との比較(科学編)

 近代日本の科学史・技術史は、それ自体固有の発展を遂げてきたものとして取り上げられる場合が多く、他地域との比較が有効に機能した例はあまりなかったように思われる。実際には、外国人教師による教育、留学等を通した人の交流もあり、また書籍や雑誌、場合によっては実験機器などを介した情報の交流も、日本と他地域との間では盛んにおこなわれてきた。学問の内容についてこのような交流の影響が指摘できるのみならず、高等教育機関・学位など、制度面でも「並行現象」のような事例は少なくない。 
 本講義では、主として「科学」の枠内に事例をとり、近代日本の学問が同時代の他地域とどのような連関をもちつつ展開してきたかを議論したい。

 最初の数回は、岡本が同時代の日本と他地域の間を比較することによって興味深い分析ができる事例を提示する。この間に、参加者は、それぞれの興味関心に従って適切な題材を選び、類似の分析を行ってほしい。進展の具合は適宜講義内で共有し、議論したい。 
 最後に参加者には研究の成果を発表していただく。