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講義名 科学哲学Ⅱ=共生のための国際哲学演習Ⅳ
年度 2009
区分 冬学期:通常講義
時間 金曜3限
担当 信原 幸弘
教室 14‐708
詳細

講義題目: 倫理の自然化
授業の目標・概要:  われわれにはどのような倫理的能力があるのだろうか。

どれほど立派な倫理を説いてみても、われわれには実践不可能な倫理なら意味がない。たしかにわれわれの脳のあり方(事実問題)から直接、どのような倫理が望ましいか(規範問題)を導き出そうとするのは、事実と規範の区別をわきまえない暴論であろう。しかし、われわれにとって実践可能な倫理を突きとめることは、倫理の選択を適切な範囲に絞るのに重要な役割を果たす。この意味で、倫理の脳科学的・進化論的な研究(事実の解明)も、どのような倫理が望ましいかという規範的な問題に貢献することができる。このような「倫理の自然化」が厳密にはどのようになされるべきかを考察する。
授業のキーワード: 倫理の自然化、事実、規範、実践可能性、脳科学、進化論
授業計画:  倫理の自然化に関連する英語の文献を毎回、20ページずつほど、読みながら、討議する
授業の方法:  毎回、担当者を決めて、文献の概要を発表してもらい、それに基づいて討議を行う
成績評価方法: レポート
教科書:  最初の授業時に指示
参考書:  授業中に随時、指示