色彩現象は、音やにおい、あるいは触感などと並んで、日常の知覚世界を形作る感覚的性質の代表的なものである。哲学では、色彩現象をめぐって、知覚論(色彩の知覚はどのようになされるのか)、存在論(色彩は物の性質か、あるいは意識の中の感覚なのか)、科学論(色彩を科学的に捉えることは可能か)などさまざまな脈絡で議論されている。この授業時間には、色彩をめぐるさまざまな哲学的問題をできるだけ具体的に即しながら考えていく予定である。
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