東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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3,4年生の方へ

講義名 科学哲学 IV
年度 2008
区分 冬学期:通常講義
担当 石原 孝二
教室 1-120
詳細

講義題目:現代の科学技術哲学 授業の目標・概要:科学技術哲学の様々なアプローチについて概説する。また、科学技術社会論、認知科学、リスク分析などの領域から材料を得ながら、科学技術を哲学的に分析する視点を提示する。

授業のキーワード:科学技術哲学、テクノロジーアセスメント、現象学、人工物

授業計画:現代の科学技術哲学の様々なアプローチについて概説する。現代の科学技術哲学は、1950年代から60年代にかけて、ハイデガーらによっ て展開された技術批判により存在感を示したが、1980年代以降の構築主義やアクター・ネットワーク・セオリーなどの展開の影で、明確な方向性とインパク トを示すことに必ずしも成功してこなかった。この授業では、科学技術社会論や認知科学、リスク分析などの領域にも題材を求めながら、科学技術を哲学的に分 析するための視点を探ることにしたい。

1.ハイデガー、マンフォード、エリュールの技術批判 2.フランクフルト学派と批判理論 3.マリオ・ブンゲの「テクノエシックス」4.人工物の 政治性と道徳性 5.現象学的アプローチ 6.構築主義とアクター・ネットワーク・セオリー 7.エスノメソドロジーと相互行為論 8.生態学的・適応論 的アプローチ 9.テクノロジーアセスメントの哲学 10.限定的合理性と工学の設計論 11.エンハンスメントとポストヒューマニズム 12.リスク分 析の哲学

教科書及び参考文献:教科書は使用しない。参考文献:Scharff and Dusek (eds.), Philosophy of Technology. Blackwell, 2003他

授業の方法:配布資料にもとづいて講義を行う。

成績評価方法:出席状況、小レポート(2回)、期末テストによる。