東京大学科学史・科学哲学研究室 東京大学科学史・科学哲学研究室
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読書案内

推薦者

岡本 拓司

3,4年生向け

  • 広重徹『科学の社会史:近代日本の科学体制』(中央公論社、1973)
    個人的には同じ著者の『戦後日本の科学運動』の方が好きですが、この人から科哲の学部生向けに1冊といわれれば『科学の社会史』になります。『科学の社会史』の間違いが気になりだし、提示されている構図にあきたらなくなってきたら研究者として一人前ではないでしょうか。
  • 板倉聖宣・木村東作・八木江里『長岡半太郎伝』(朝日新聞社、1973)
    日本の科学者の伝記で唯一科学史の研究書としての水準に達している本。同じ板倉聖宣氏(科哲の大先輩です)でも『模倣の時代』は調査不足による誤認が多く勧められません
  • 高橋憲一訳・解説『コペルニクス・天球回転論』(みすず書房、1993)
    日本の科学史の水準はこの1冊の出現でぐんと高まったといえましょう。
  • 広松渉『相対性理論の哲学』
    相対論に関する哲学的な考察は案外少ないので格好の入門書といえましょう。しかし、歴史の本ではなく、またこれを読んで相対論がわかったつもりになってもいけない。
  • Thomas S. Kuhn, The Structure of Scientific Revolutions(The University of Chicago Press, 1962, 1970)
    日本語で読んだ人は多いと思いますが、必要があって英語で読んでみて、翻訳と原書では雰囲気がまったく違うことがわかりました。クーンの英語は単純な文章が多いですが、含蓄に富んでおり、正確な意味が読んでしばらくたってから分かったりします。